イラクが見せた希望~アジアカップ決勝

立ち上がりから積極的に攻めに出るイラクに対し、
中盤でのインターセプトから手数をかけずに逆襲を狙うサウジアラビア。
お互いに高い個人技をもつ選手を多く抱えているだけあり、
テクニックとスピードに溢れた攻めが数多く、「エレガント」とは対極にある、
ボクシングの打ち合いを想起させるような目の離せない息詰まる展開に。

とは言え、この試合でやはり目についたのはイラクの充実ぶり。
前半20分に10番の選手が見せた、まるでかつての中山雅史を思い起こさせるような、
ゴールラインを割ろうとした味方のパスにスライディングで追いつきクロスにまで
持っていったプレーに象徴されるように、今日の試合にかける意気込みがプレーの随所に。
ルーズボールに対する素早い出足からサウジアラビアのお株を奪うような速攻、
積極的なミドルシュート、粘り強い守備。試合終了間際になっても、
いわゆる中東らしい悪質な時間稼ぎをすることも無く最後までサウジアラビアの攻撃を
実直に跳ね返し、さらには前へ前へとボールを運ぶ姿勢を貫き通した彼らは
まさに今大会の勝者にふさわしいグッドチーム。

「イラク国民に希望を」
政情不安に悩まされる国民を勇気付けよう、これがイラク選手たちのモチベーション。
決勝の舞台での勇敢な戦いぶり、最後まで誠実な姿勢を貫き通す様子は
国民すべてに勇気を与えられたはず。

球際の強さ、前へ前へとボールを運びシュートまで持っていくスピードの速さ、
1対1での場面での仕掛ける意識の高さ。決勝に残った2チームが持ち合わせていて、
今大会の日本が残念ながら持ち合わせていなかった要素。
更にはイラクがより強く持っていた、勝利への渇望。
果たして今大会の日本が今日のイラクと対戦して拮抗した戦いを見せることができた?

明確な組織的戦術基盤が無く、個々の技術と「火事場のバカ力」的な精神力で勝利を
積み上げて来たジーコのチームに比べ、とかく組織論・戦術論がクローズアップされがちな
オシム率いる日本代表。
今大会で垣間見ることのできた、今後の日本代表の戦術的基軸となる素地に、
「個」と「精神力」の積み上げで更なる進化を!
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# by copamagazine | 2007-07-30 01:01 | World!

3連覇ならず…。足りないものは?

何かが起こるのがアジアカップ。
悪い意味で中東らしい、不誠実な姿勢を見せるチームに成果は与えられるべきではない。
奇跡を見せた前回大会の経験者も数多くいる今回のチームもまた、何かを見せてくれるはず。

そう思いながら、最後のコーナーキックまで固唾を呑んで見守ったものの、1点差で3連覇の夢は散ることに。

この試合で感じたのは、この1年間とみに聞くことが少なくなった気のする、「個」の差。

優れた個を集めて世界に挑み、その差に敗れたジーコジャパン。
幻想を捨て「日本サッカーを日本化する」の言葉のもと、個の力の差を克服し、組織の力で世界との差を埋めるべく取り組んできたオシムジャパンのこの1年。
このアジアカップでも、確かに組織力を武器にした日本人らしいサッカーを垣間見ることはできた。
しかし準決勝の舞台で、個の力でこじ開けられた1点の差でアジアの壁に泣くというのは、ある種の矛盾を表しているようでとても興味深く、今後の3年間を占う上でのターニングポイントとなる気が。

高原の充実ぶりや今日の試合を見ても分かるように、決して決定力が無いわけではない。
お決まりの「決定力不足」という言葉で単純に片付けるには少し違和感のある、今回の結果。
何が足りない?

・スペシャリスト不在
1対1の場面で勝負を仕掛けられる選手の少なさ。
交代出場の選手もポリバレントな選手が多く、例えばシドニー五輪代表の本山のように、
後半途中から相手DF陣をドリブルで切り裂くなどのスペシャルなスキルを持つ選手の不足。
候補で言えば松井、大久保、田中達也、家永、梅崎などがリザーブに入っていると後半の選手交代も
相手にとって脅威になるのでは?初戦で採用した、1トップ2シャドーでも有効に機能しそうな。

・個人技の差
サウジの前線、苦し紛れのクリアボールであってもきちんとキープできる巧さなどに唸らされる場面がしばしば。
日本ボール、サイドで1対1になったとき、解説者が「ここで勝負しても難しいですから」と当然のように語り、
違和感も感じず受け止めている自分にも驚き。

・サイドからのクロスの質
形は作るものの、クロスの精度が…。

・チェンジオブペース
横パスの連続から縦へのチャレンジングなパスなど、急激なスピードの変化をつける場面の少なさ。

・ゴール前でのフリーキック
日本の誇る武器を披露するべく、あえてファウルをもらいに行く工夫などがあっても良かったのでは。
鈴木隆行再招集?

フットボールはパスっていう芸術を魅せるためのものではなく、ゴールっていう現実を見せるべきもの。
このアジアカップを機に、個と組織が融合し、リアリズムに満ちたチーム作りが加速することを願います。
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# by copamagazine | 2007-07-26 01:31 | NIPPON!

3連覇まで、あと2つ!

いよいよアジアカップも準決勝へ!
オーストラリアとの再戦を制し、次は難敵サウジアラビア。

準々決勝のウズベキスタン戦を見ましたが、とにかくスピードと縦への意識が強いのが特徴。
一瞬でゴール前へとボールが運ばれるスピード溢れるカウンターは日本のDF陣が苦手とするところ…敵陣に入ってからのチャレンジングな縦への早いパスと連動した2列目からの飛び出しも積極的。かなりの脅威となること間違い無し。
サウジアラビアとしては、2000年のアジアカップではグループリーグ、そして決勝と日本と対戦して2戦2敗しているだけに、タフな試合が予想されます。(アジアカップに楽な試合は無いけれども…)

過去のアジアカップでも苦戦となった準決勝。ここを制し、いざ決勝の舞台ジャカルタへ!
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# by copamagazine | 2007-07-24 08:06 | NIPPON!

vol.07 発刊!

お待たせ致しました!
少し間が空いてしまいましたが、vol.07が発刊となり、先週末より順次配布を開始しています!

今号も盛りだくさんの内容なので、ぜひゲットして読んでみてくださいね!
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# by copamagazine | 2007-04-27 00:45 | A magazine editor

日本代表vsペルー代表~もたらした効果は、プラスのみにあらず。~

オシムは、明らかに怒りを露にしていた。怒りを通り越して呆れていたのかも知れない。
前日の記者会見時、俗に言う「海外組」中村俊、高原に関することに質問が集中したことに
対して、こう言い放った。
「彼ら2人のためにチームを作るか、それとも彼らの方がチームに適応しようと努力した方が
いいか、どちらがいいと思うか?」

質問の幼稚さについてはとりあえず触れないこととして、ペルー戦後の報道の在り方もまた
思わず閉口してしまうようなものだった。「中村俊が起点」「中村俊2アシスト」
「中村の素晴らしいキック精度が巻のゴールを生んだ」。
これは今にはじまったことではないが、あまりにも露骨過ぎる。オシムがマスコミに対して
鳴らす警笛にマスコミが気づく日は本当に来るのだろうか。

前置きが長くなったが、この日は実際にスタジアムまで足を運んでこの試合を観戦した。
ペルー側のゴール裏に腰を下ろした訳だが、驚いたのがペルーサポーターの多さと声援、
そして私がカイロを握り締めていたほど寒かったにもにかかわらず
上半身裸になって応援するほどのテンションである。釣られてこちらのテンションも少しずつ高まって来た。

キックオフを告げる主審の笛が吹かれ、いよいよテンションは最高潮に向かっていった。
だが、そのテンションは試合が進むに連れて下がっていった。

以前、横パスばかり回すだけの最終ラインが「各駅停車」と揶揄されたことがあったが、
この日は中盤4人がそれに近い状態だった。ただし、ここで言う「各駅停車」は
パスの回りではなく、4人の動きのことである。

遠藤、中村俊という足元でボールをもらってこそ力を発揮する選手を横に並べた時点から
懸念されていたが、前線への飛び出し、効果的なフリーランニングがほとんど見られなかった。
両者とも引いてボールをもらいに行く場面が目立ち、前線でのアクションが少ないため、
とりわけ攻撃は単発的なものになっていた。「タメを作る」と言えば聞こえが良いが、
後方から上がってくる選手がいないのでは何も意味がない。
サイド攻撃の際にはその「タメ」が上手くいっていたものの、結局それはチャンスへの
序章に過ぎず、フィニッシュへ向かう1つの過程にしかなりえない。
この日はゴールに直結するラストパスがあまりにも少なく、トライする姿勢もあまり伝わって来なかった。

そんな状況が前半ずっと続いていたわけだから、1-0で折り返したとはいえ、
その1点の内訳がセットプレーであることは至極全うなことであると言える。加えてミスが多く、中盤でボールを失うシーンも目に付いた。

後半に入り、日本に2点目("もちろん"セットプレーからの得点である)が
追加されてもその悪しき流れに変化が生じることはなかった。

だが、その悪しき流れに変化を生じさせたのは中村憲だった。デキが良いとは言えなかった
阿部に変わって投入されると、積極的にボールに絡み、小気味良くボールを
散らしていくことで停滞していた攻撃にリズムを与えていた。
中村憲投入により、攻撃の組み立てをボランチの位置から出来るようになったことで
中村俊もよりゴールに近い位置でプレーすることができ、高原のクロスに飛び込む
惜しいシーンもあった。

僅か15人という人数で来日し、コンディションも万全とは言えないペルー代表が終盤に
差し掛かったところで運動量が大幅に低下し、ほぼ無抵抗状態に陥ったことは当然だろう。
最後は家長、水野、藤本といった代表に初招集された選手を試す余裕も見せ、
結果的には2-0という危なげのない勝利を飾った。

試合後の記者会見で、オシムは「肉でも魚でもない試合」とこの試合を振り返って評した。
そして、同時に良かった部分として「若い3人の選手が入ってプレーのスピードが上がり、
ワンタッチプレーが多くなりアイディア、エスプリのきいたプレーが随所に見られた」ということを
口にした。もちろんペルーのコンディションも少なからぬ影響を及ぼしたはずだが、
若い3人が入った時には、中村、高原はピッチから姿を消していた。果たして、これをどう見るだろう。現段階で評するにはまだ早過ぎるが、この日に限って言えば2人がもたらした効果は決してプラスだけではなかったように思う。
                                               <編集タハラ>
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# by copamagazine | 2007-03-26 08:24 | NIPPON!

U-22日本代表vsU-22香港代表~大きなミスが命取りにならなかった幸運。~

緒戦の戦い方が非常に難しいことはワールドカップのグループリーグでも証明されている。そういった意味では勝ち点3という最低条件をクリアしたことは誉められるべきである。それは、相手が明らかな格下であっても、である。

それでも、反町監督の言うように「収穫は勝った事だけ」と言わざるを得ない。北京五輪出場権獲得へ向けて、期待よりも不安が募った1戦だった。

この日の日本のスタメンはアメリカ戦でボランチを務めた本田拓に代わって青山敏が入った以外に顔ぶれに変動はなく、怪我人を除くとこの布陣が現時点でのベストメンバーであることを示唆していた。特に水本、伊野波、青山で形成される3バックはここの所ずっと固定されており、現在の日本代表内で最も厳しい牙城と言えるだろう。

先週のアメリカ戦でビルドアップの意識の低さを指摘されたDF陣は、立ち上がりから縦への意識を持った意図のあるパスを何度も供給していた。立ち上がりにロングボールを多用したのはアメリカ戦と同じだが、今日は特に伊野波のフィードキックの精度が高く、サイドへ効果的なフィードを送っていた。

効果的なフィードを送ることが出来た要因の1つには香港代表のラインの高さがあった。しかもラインを高く設定している割にはプレスがほとんど効いておらず、日本の3バックが余裕を持った状態でボールを保持することができ、裏のスペースへフィードを送り、前線の3人がラインの裏を取る回数も次第に増えていった。

最初の得点も裏のスペースを取った形から生まれた。11分、カレンの左足でのスルーパスに平山がオフサイドラインギリギリで抜け出し、先制点を挙げた。平山は5分にも水野の浮き球でのスルーパスに同じような形で抜け出しており、新たにプレイスタイルの幅を広げる結果となった。

裏を突いた形はなおも続く。先制点から2分後の13分にはカレンが自陣から送られたスルーパスに抜け出し、ポスト直撃のシュートを放つ。22分にも水野から浮き球のスルーパスを受け惜しいシュートを放っていたように、攻撃に対する意識が高かった。また労を厭わないディフェンスも健在で、自陣まで戻ってボールを奪う場面も見られた。

裏を狙う一方で、逆に日本が裏を狙われピンチを招くシーンも度々あった。その傾向が顕著だったのが日本の左サイドで、本田圭の戻りが遅れたことでクロスを上げさせてしまっていた。この日の本田圭は得意のセットプレーもキック精度を欠き、好守の切り替えという点でも不満が残った。

後半に入ると、日本は李に代えて家長を投入し、練習でも試されていたFWのポジションで起用された。アメリカ戦でも途中出場ながらキレのあるドリブルで相手を翻弄しており、流れを変える役割として期待されての投入であると言える。家長は投入された直後に早速左サイドをドリブルで切り裂き、これで流れは日本に大きく傾くかに見えた。

だが、後半に入り香港は前半でも随所に披露していたフィジカルの強さ、球際の強さでその流れを断ち切った。攻撃自体にそれほどバリエーションはないもののボールに対する執着心がプレーに表れていて、57分の競り合いのシーンや58分のバックパスに対するプレスなど得点の匂いを感じさせる場面もあった。

それでも日本は66分、水野が個人技で持ち込み、最後はフリーの梶山が落ち着いてゴール右隅に流し込み、2点にリードを広げる。すると、疲れから運動量の落ちた香港に対しようやく連動性溢れるプレーが見られるようになり、83分には途中出場の増田がダメ押しとなる3点目を決め、試合に決着をつけた。

「今までの試合の中で1番監督が怒っていた」というのは試合後の梶山の弁だが、とにかく目に付いたのが、軽率なプレーの多さだった。あやうく失点しそうだった松井のプレーをはじめ、中盤で簡単にボールを失ったりファウルスローをしたりとミスのオンパレードだった。相手が香港だったので失点という形にはならなかったものの、最終ラウンドとなるとそうはいかない。この試合が教訓となってくれれば良いが、それが改善されないようだと、オリンピック4大会連続出場の道は拓かれないだろう。 <編集タハラ>
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# by copamagazine | 2007-03-01 08:17 | NIPPON!

京都パープルサンガの2006年を振り返る

確かにJ2ではぶっちぎりの戦績で優勝した。前年度の川崎フロンターレが同じようにJ2をぶっちぎりで優勝し、ほぼ現有勢力の状態でJ1の舞台に挑み8位という好成績を残したことも良い物差しになっていた。

だが、すべては最下位というシーズン終了時の結果が物語っていた。J2で圧倒的な破壊力を見せていた攻撃力は鳴りを潜め、得点数はJ1ワースト2位。J2最小失点が示すように堅守を誇った守備は崩壊し、失点数74はワースト1位。結局のところ、J1では自分達のサッカーが通用しなかった。

そもそも、自分達のサッカーが出来たかという時点でまず疑わしい。組織的なサイドアタックで相手の守備を崩していく攻撃スタイルはいつしかパウリーニョ頼みとなり、J2最小失点という自信を持って臨んだ守備は完全に崩壊し、浦和、川崎、ガンバといった上位陣にとっては恰好の得失点差稼ぎのクラブになってしまった。

1年でJ2降格の辛酸を舐めた原因はこれだけにとどまらない。結果論ではあるが、開幕時に京都と同じように不振に喘いでいた広島、磐田は監督交代という手段を講じ、その後戦績を上昇させた。一方京都は監督交代という手段をせず、1シーズンすべてを委ねようという柱谷監督への信頼を示したかのように思えたが、残り9節を残した時点で柱谷監督を解任。当然ながらこの監督交代劇には疑問が残り、新たに監督に就任した美濃部監督も守備面ではある程度の成果を残したものの、たった2ヶ月という短い期間ではチームに劇的な変化を与えることが出来ず、柱谷、美濃部両氏にとって気の毒な結果となった。

昨シーズン、京都は監督に補強の全権を与えていたが、結局のところ、監督交代という手段に講じなかったことや現場に全権を委ねたことも含めてフロントにJ2降格の責任の一端があったことは間違いない。これは福岡、セレッソにも言えることだが、フロントに問題のあるクラブはコンスタントに良い結果を残せていない。そういった意味では、J1最下位はともかく、降格については至極全うであったと言えるだろう。

かくして3度目のJ2降格を味わってしまった訳だが、今後京都に求められることとして、地元との密着がある。昨シーズン大躍進を遂げた川崎にしても降格候補筆頭と言われながらもJ1残留を果たした甲府にしても地元との密着を深め、ホームでの圧倒的なサポートを得ることによって着実に勝ち点を稼いでいった。さらに付け足すと、前述の2クラブのフロントがしっかりしていることは言うまでもないだろう。

そして当然のことながらフロントの改革も求められる訳だが、これについては既に改革が始まっているようだ。加藤久氏を幹部として迎え入れることに始まり、現場の全権を監督に一任したことで失敗してしまった昨季の反省から、フロント各間で連携を図り、補強、育成といった重要な事柄を1人の人物に一任しない合議制を採用。クラブとしても、パウリーニョ、アンドレ、斉藤といった主力を残留させ、森岡、秋田、倉貫といった計算のできる選手を獲得した。

大量の主力が流出し、1からのクラブ作りを余儀なくされたセレッソに比べると京都を取り巻く環境はまだ恵まれていると言える。1年でのJ1復帰も決して不可能なことではないだろう。しかし、ただJ1に上がるだけでは何も意味も無い。揺るぎないコンセプトに基づいた補強や選手育成を推し進めない限り、同じ過ちを繰り返してしまうだろう。幸いにしてというか、京都にはスカラーアスリートプロジェクト制度や昨年11月に完成したばかりの寮など、選手を育てる環境面においては申し分無い物を持っている。今後は充実していくハード面の中からどれだけ優秀な人材が育ってくるか、J1に定着できるクラブになるためにはそこが重要になってくるだろう。


                                                 <編集タハラ>
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# by copamagazine | 2007-01-31 02:12 | 『J』 league

大学サッカー観戦記

1月1日、天皇杯。1月8日、全国高校サッカー選手権。そして本日1月14日、全日本大学サッカー選手権。3週間に渡った国立決戦も残すところ1試合となった。ところが、この全日本大学サッカー選手権、驚くほど注目度が低い。

それを裏付けることとして、天皇杯、全国高校サッカー選手権は共に民放で放送されたにもかかわらず、全日本大学サッカー選手権は民放でライブでは放送されない(深夜には放送される)。古くは井原、中山、名波ら後の日本代表の中心を担う人物を輩出し、最近では坪井、中村憲、巻なども大学で力をつけ、日本代表にまで登り詰めた。大卒プレイヤーが現在に至るまで日本のサッカーを引っ張ってきた存在であるという意味でも、非常に意義のある大会であると言える。

そうはいっても民放で中継されていないのではどうしようもないので、実際に国立へ足を運んでみることにした。注目度もさしてないので、比較的楽に観戦できると思ったからだ。

しかし、その目論見はもろくも崩れ去った。入場者数は1万人を少し超えるくらいだったが、ゴール裏、メインスタンドを開放しておらず、バックスタンドも下段は学校関係者の席でびっしり埋まっていた。それでも上段はまだ席があったので、上段に座ることにした。大々的な告知を行なっていなかったにもかかわらず(行なっていたとしたらそれを私が知らなかっただけだが)これだけの人数がスタジアムに足を運んだことが1つの驚きだった。

大学サッカーについては正直あまり知らなかったので、試合前に配られた「展望」というタイトルの1枚の用紙が非常に役に立った。巻、原、兵藤など既にJのクラブから内定をもらっている選手やワールドユースに出場した選手は知っていたが、良く目を通してみると、前述の3人をはじめ、渡邊、松橋、鈴木など4年前の全国高校選手権決勝・市立船橋vs国見に出場したメンバーが4年の時を経てライバルからチームメイト、チームメイトからライバルへと姿を変えていた。

高校日本一を目指した国立から4年、今度は大学日本一を目指した戦いが始まった。3連覇に挑む駒沢は4-4-2のシステムで菊地がフォアリベロのようなポジションを取り、4バック+1というようなシステムだった。対する早稲田は3-5-2のシステムでボランチの鈴木が低い位置から試合を組み立て、細かいパスをつないで崩していくというスタイルで、ワールドユースの出場経験もあるトップ下の兵藤が攻撃のキーマンになっている。

試合開始から僅か6分、私が背番号と予想スタメンの欄を頼りに選手を探すのに四苦八苦している間に先制点が駒沢に入った。セットプレーからの混戦のこぼれ球が巻の前に転がり、これを巻が押し込んだ。この日は兄であるジェフ千葉の巻誠一郎が来ていたらしいが、決勝という舞台、そして兄の前で今大会自身初となるゴールを決めてみせるあたりは大したものである。

早くも劣勢に立たされてしまった早稲田は得意のパスワークで崩していきたいところだったが、駒沢の前からのプレスにフリーでボールを持つこともままならず、時折見せる鈴木からの鋭いパスやセットプレーが攻撃の拠り所になっていた。また空中戦でほとんどといっていいほど勝つことが出来ず、攻撃のキーマン・兵藤も効果的な役割を果たすことができずにいた。

そんな中、追加点が34分に生まれた。塚本のCKに巻がGKが触る前に飛び込み、頭で今日2得点目となるゴールを決めた。前半を終えて2-0。駒沢にとっては願ってもない展開となった。

ハーフタイム時には青山学院大学のチアリーディングが試合に華を添え、後半の選手入場時には駒沢の応援団が「PRIDE OF KOMAZAWA」の横断幕を掲げた。またこの日の両校の応援スタイルは対照的で、楽器は太鼓のみで男の野太い声が響く駒沢と、手拍子をベースにトランペットも使用し、黄色い声援も入り混じる早稲田の違いもまた試合を構成する要素として興味深いものだった。

エンドが変わった後半、あまりにもあっさりとした形で駒沢に3点目が入った。後半開始から僅か1分、ロングボールを落としたところに前半から左サイドを抜群のスピードでかき回していた田谷が抜け出し左サイドを突破するとファーサイドへクロスを送り、2列目から飛び出してきた小林が頭で合わせた。

3点差をつけられ、優勝の可能性がどんどんと遠のいていった早稲田も意地を見せる。51分、スローイン時に駒沢に生まれた一瞬の隙を突いて兵藤が抜け出すと、中へと切れ込み最後は難しい角度から右足のインサイドでゴールを決めた。その後の時間帯は早稲田が支配し、細かいパスワークから駒沢ゴール近くまで崩すシーンも何度かあった。しかし、フィニッシュまでには至らず、なかなか次の1点が生まれない。刻々と時間は過ぎていき、大榎監督もピッチの外に出たボールを自ら取りに行くなど、一刻も早いプレーの再開を選手に促していた。

早稲田になかなか生まれなかった次の1点は、思わぬ形で駒沢に転がり込んだ。67分、またしてもセットプレーから最後は早稲田のオウンゴールで4-1とし、試合をほぼ決着付けた。駒沢はその後も途中出場の竹内が2得点を挙げ、終わって見れば6-1の圧勝だった。

試合が終わり、続々と観客がスタジアムを後にしていったが、私は寒さに震える足を揺り動かしながらメインスタンドで行なわれる表彰式を見た。

そこで目に留まったのが、誇らしげにカップを掲げ歓喜に酔いしれる駒沢の選手をメインスタンド前列、つまり下から見上げる早稲田の選手の姿だった。さらに表彰式と合わせて発表されたこの試合のポジション別の優秀選手が再び上段に立ち、拳を突き上げるのを尻目に、早稲田から唯一ノミネートされた兵藤がその拳を突き上げることはなかった。そして上段にいた時には兵藤の首に掛けられていた準優勝メダルは、下段に下りてきた時には兵藤の首には掛けられていなかった。

ここまで鮮やかな勝者と敗者のコントラストを見たのは、これが初めてだった。最後に私見を言わせてもらうと、兵藤のプレーが優秀選手に値することは間違いないが、あの場所に立たされた兵藤の気持ちを慮ると、あの表彰式には配慮が欠けていたように思う。両校とも死力を尽くした戦いだっただけに、少し残念だった。


<編集タハラ>
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# by copamagazine | 2007-01-14 22:05 | Match

高校サッカー決勝・盛岡商vs作陽

国立での決勝戦がもたらす雰囲気は、元旦のそれにも匹敵するほどだった。試合前には両校の校歌が斉唱され、カメラ越しに選手達の表情が映る。日本代表ではおなじみの光景だが、それを初めて体験する選手の表情はどことなく初々しさが感じられた。

豊富な運動量と堅い守備からの速攻というスタイルで決勝まで勝ち上がってきた盛岡商は準決勝は累積警告により出場停止だったFW東舘がスタメンに帰ってきた。一方、高い組織力とサイドを起点にした鋭い攻撃、相手に合わせたフレキシブルな戦い方が特徴である作陽は、注目のFW・村井はベンチスタートだったが、現段階で今大会得点王の小室をスタメンで起用してきた。

円陣によって作られた輪の中でモチベーションを高めた盛岡商、そして全員が手をつなぎ国立のスタンドを目にやりながら集中力を高めた作陽。3万人を優に超える大観衆に見守られ、第85回大会の王者を決める戦いの火蓋が切って落とされた。

運動量をベースにする盛岡商は、前線からのプレスがチームの生命線であるといってもいいほどだが、この試合でのプレスの厳しさ、速さは特に際立っていた。ボールをつないで攻撃の形を構築したい作陽の最終ラインに対して人数をかけてボールを奪い、そのままフィニッシュまで持ち込むといったシーンが前半何度も見られた。特に9分に東館が敵陣でボールを奪い、成田へつないでたった2人で決定機を作り出した場面は盛岡商のスタイルを如実に表していた。

自陣でボールを失うことが多く、落ち着きを取り戻すのに苦労した作陽だったが、得意のサイド攻撃に活路を見出し、少しずつ流れを引き寄せていった。立ち上がりは左サイドの濱中を起点にして攻撃を仕掛けることが多かったが、前半半ばごろから右サイドバックの桑元が積極的にオーバーラップし、小室とのコンビネーションでフィニッシュまで行く場面もあった。

前半最大の決定機は38分だった。左サイドに出たスルーパスに左サイドバックの長谷川が反応しファーサイドへクロスを上げると、走りこんできた櫻内が完璧なタイミングで頭で合わせたが、ボールはゴールネットの僅か上を通過した。

エンドが変わった後半、作陽の野村監督をして「彼が入ると雰囲気が変わる」と言わしめるチームのエース・村井が投入された。前半途中に何度もアップをしている姿が映し出されたように、村井の登場は、観客、茶の間の期待する所でもあった。

あらゆる期待を一身に受けて登場した村井。その期待に応えるまでに擁した時間はたったの11分だった。ペナルティエリア前でくさびのボールを受けると、3人に囲まれながら左足を軸にして右足でボールコントロールしゴールマウスを視界に捉える。間髪入れずに右足を振り抜き放たれたシュートはクロスバーを直撃したものの、跳ね返りをこの試合積極的な攻撃参加が目立っていた桑元が頭で押し込んだ。桑元のポジショニングも素晴らしかったが、それ以上に村井の技術と閃きが際立っていた。

なおもゴールを狙う作陽は、村井を起点にし、くさびを受けた村井を宮澤、濱中、小室が追い越していくことでチャンスを作る。しかし、追い越す動きをしていたのは作陽だけではなかった。劣勢に立たされた盛岡商は、ディフェンスの選手も積極的に攻撃参加し、右サイドを中心に少しずつ、確実にペナルティエリア内まで侵入し始めた。そして18分、前線へ顔を出したボランチの千葉がドリブルで切り込むと、ペナルティエリア内で倒されPKを獲得した。このPKを2年生の林が蹴るが、ボールはゴールポストの右をかすめていった。僅かボール1個分の差だった。

PK失敗による気落ちを心配した斉藤監督がすかさず林に「落ち着け!」と声を掛けた。これまでのPK戦でも1番手を蹴っていたようにPKに自信を持っている林が外しただけに、そのショックの大きさを察したのだろう。だが、武南、八千代といった関東の強豪校を倒して決勝まで勝ち上がってきたことは、林、そしてチームに揺ぎ無い自信をもたらしていた。

その自信はミスをしても下を向かない強い精神力となった。PK失敗から7分後、1分前に投入されたばかりの大山が左サイドを切り裂き低いクロスを上げるとボールはゴール前で待ち構える林のもとへ。1度はシュートし損なったものの、こぼれた所をつま先で押し込んだ。自分のミスを取り返してやるという執念が生んだ同点ゴールだった。

前半のスコアレスから一転してスリリングな試合展開になり、スタジアムのボルテージも一気に上昇する。それに呼応するように選手のプレーも激しさを増し、低いボールに対しても頭から突っ込んでいく。素晴らしい試合に、解説を務めたジュビロ磐田の中山選手も思わず熱くなる。そして39分、作陽が直接ゴールを狙える位置で得たFKに両応援団から沸き起こった「ゴール!」と「クリア!」の応援合戦。高校生が主役を演じたこの日の国立は、完全に劇場へと化した。

劇場に新たな演出が加わったのは、その僅か1分後だった。成田が左サイドを突破し作陽DFを見事な切り返しでかわすと、グラウンダーのクロスを送る。ニアへ飛び込んだ東館がそのボールをスルーすると後方で待っていた千葉が右足のインサイドでゴール左隅へ流し込んだ。これで2-1。盛岡商がついに逆転に成功した。

作陽に残された時間は決勝のみ適用される90分ルールにより、あと5分。その5分間、作陽は村井にボールを集め、同点ゴールを狙うが、キャプテン・藤村を中心とした盛岡商ディフェンス陣を崩すことが出来ず、成人の日の国立に長いホイッスルが吹かれた。

試合終了と同時に両手を突き上げる盛岡商。一様にピッチに倒れこむ作陽。そのなかにあって腰に手を当て呆然と立ち尽くす村井。その目は虚ろで、まるで魂を抜かれたようだった。しかし、これだけは言える。試合中の作陽の選手・スタッフ・応援団の魂は見るものの心に響いたはずだ。それはもちろん盛岡商とて同じである。優勝候補が早々に敗れたこと、PK戦が多かったこと、総得点数が少ないことからレベルへの疑問符もつけられた今大会だったが、1月8日の国立で繰り広げられたサッカーには、間違いなく「魂」があった。


                                                 <編集タハラ>
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# by copamagazine | 2007-01-08 18:18 | Match

高校サッカー観戦記2

横浜F・マリノスの水沼コーチも観戦に訪れた(私の5mほど近くにいた!)第2試合、注目はなんといってもJ1内定を決めている八千代の10番・米倉と11番・山崎だろう。前回大会優勝校である野洲を下した3回戦では共にゴールを挙げ、チームも国見、野洲といった強豪に勝ったことで勢いに乗っている。対する丸岡はこれまでの3試合すべてをPK戦で物にしており、得点もなく、失点もないという極めて稀なチームである。とはいえインターハイ準優勝、高円宮杯3位の初芝橋本を完封した堅守は本物であり、国見、野洲を破ったことで一躍優勝候補に躍り出た八千代とて決して油断の出来ない相手である。

試合前、丸岡の選手全員が第1試合との応援団の入れ替えによりしばしの「休息」状態に入っていたスタジアム全体に響き渡るような大きな声で校歌を斉唱し、モチベーションを高めると、キックオフ直前には、八千代イレブンの円陣に合わせて八千代の応援団も気合を入れた。

かくして始まったAブロック最後の試合は、互いに決定的なチャンスを作るもののそれを活かせないという非常にじれったい試合となった。丸岡は笹野のスルーパスに抜け出した中村が1対1でシュートを打つが決められず、八千代も下田のパスを受けた山崎のシュートが足にかかり過ぎたため、枠を捉えることが出来ない。山崎はその後もペナルティエリア内での鮮やかなボールコントロールからループシュートを放つが、これは梅井がゴールラインを割る寸前でクリアした。丸岡ディフェンス陣は山崎の個人技に手を焼いていて、特にペナルティエリア内でのシュートフェイントに何度もかかってしまったため、その形から何度もシュートまで持ち込まれていた。

先制点もその形からだった。前半34分、山崎が角度を右へ右へとずらしながらペナルティエリア内を突き進み、最後はほとんど角度の無いところからゴールネット上段へと突き刺した。これに触発されたのか、米倉も山崎と似たような形で左から中へと切れ込み、角度こそ違えど2本ほど惜しいミドルシュートを放ったが、これはそれぞれGK、DFにブロックされた。

丸岡はゲームプラン通りに、ラインを高めに設定しオフサイドトラップを積極的に狙う八千代ディフェンス陣の裏を突くことで度々決定機を得たが、それをゴールという形に出来なかった。するとそのツケが回ったのか、後半33分、途中出場の高橋のドリブル突破から得たFKを米倉が蹴り、このこぼれ球をまたしても山崎が押し込み、八千代に2-0とリードをさらに広げられた。

このままでは終われない丸岡はCBの梅井をFWに上げるなど攻撃型にシフトチェンジ。徳丸のFKがクロスバーを直撃するなど確実に得点への機運は盛り上がり、試合終了1分前の後半39分、徳丸とのコンビネーションで笹野が左サイドを突破し、これもほとんど角度の無い所から執念のゴールを決めた。何としても守り切りたい八千代と何としても点を取りたい丸岡との一進一退の攻防に、スタジアムのボルテージも上昇の一途を辿っていった。

しかし、良くも悪くも時間の管理の下に行なわれているのがサッカーだ。丸岡のロングシュートが八千代GKの腕の中に収まると、主審が時計に目をやり、タイムアップを告げる長いホイッスルを吹いた。強豪がひしめき合い、今大会屈指の激戦区とも言われたAブロックを勝ち抜けたのは、八千代高校だった。

試合が終わり、スタジアムを後にしようとすると、ピッチには笑顔でメインスタンドに挨拶をする丸岡高校のキャプテン・徳丸選手の姿があった。その姿は選手宣誓時に四日市中央工の上村選手が言った「さわやかに悔いの残らないようにプレー」をした姿そのものだった。


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# by copamagazine | 2007-01-06 02:57 | Match

高校サッカー観戦記1

三ツ沢球技場に来るのは、横浜FCvs徳島ヴォルティス戦以来である。「高校サッカーだし空いてるだろ。」と思い、スタジアムに着いてスタジアム内を見渡してみると、メインスタンドの前列は既に多くの人で埋まっていた。ゴール裏はさすがにガラガラだったが、寂しいゴール裏で1人観戦するのも何だか気が引けるので、メインスタンドの上段に腰を掛けた。

第1試合は、対照的な歴史を歩んだチーム同士の試合となった。星陵は前々回の選手権大会では昨年A代表にも選出された本田を擁しベスト4まで進んだものの、昨年は初戦敗退の憂き目に遭った。しかし、高円宮杯でベスト8に進出し、実力を証明すると今大会もPK戦を制するなど勝負強さを見せ、準決勝まで勝ち上がってきた。

対する神村学園は初出場ながら神奈川県代表の桐光学園をほぼアウェーに近い状況の三ツ沢で下し、ベスト8まで勝ち上がってきた。両チームともこれまでの2試合を三ツ沢で行なっており、もはや勝手知ったる場所であろう。

三ツ沢での3試合を土つかずで終え、試合終了後歓喜に浸っていたのは、初出場の神村学園だった。前半こそ星陵に主導権を握られていたものの、後半に入り五領、中村を投入すると右ウイングに中村を置き、そこから起点を作ることで、徐々に流れを引き寄せた。そして後半25分、芝からのスルーパスを受けた五領が落ち着いてゴールネットに流し込んだ。桐光学園戦でも途中出場で決勝ゴールを決めるなど、五領は今大会のラッキーボーイ的存在になっている。

追加点は先制点から僅か2分後だった。1点目をアシストした芝のFKに塗木が合わせ、2-0。その後星陵はCBの鈴木をFWに上げ、パワープレーに出るものの前線までボールが行く回数が少なく、2-0で試合終了の笛を聞いた。鹿児島県代表・神村学園が、ハーフタイム時も応援を絶やすことの無かった応援団と共に国立行きのチケットを手にした。

チケットを手にするものがいれば、チケットを手に出来なかったものもいる。星陵高校の選手達がベスト4進出を決めた神村学園の応援ゾーンに挨拶に行くと、神村学園の応援団は「星陵!」コールで星陵にエールを送った。学生スポーツでは当たり前とも言える光景だが、実際にそれを見ると、とても清々しい気分になる。試合が終わればノーサイド──これは高校サッカーに限ったことではないが、Jリーグとはまた違った高校サッカーの醍醐味は、こういった部分にも表れていた。


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# by copamagazine | 2007-01-06 02:48 | Match

2007年の始まり。

引き締まった空気に包まれた元旦の国立競技場。
「前進する可能性を信じることが意外な力を生み出す。国民一人一人が
サッカーについてよく考えることのできる一年であってほしい」とオシム監督が語った
2007年の始まりを告げる、天皇杯決勝戦。

昨シーズンはスーパーカップを含め、3戦した中で1試合も勝つことができなかった
ガンバ大阪だけに、意地を見せるためにも絶対に落としたくない一戦。
一方の浦和からしても、ここ数年、常に熾烈な争いを繰り広げてきた相手だけに、
「しばらくは勝てないと思わせたい」と鈴木啓太が試合前に語っていたように、ガンバに
苦手意識を植えつけるにはうってつけ。
この試合を最後にユース時代から在籍してきたG大阪を去る事が決まっている宮本。
対する浦和もブッフバルト監督の退任が決まっている。
そのシーズンを戦ったメンバーで迎えることのできる最後の試合。キックオフ。

試合は、序盤からモチベーションの高さの違いを見せ付けるようにガンバが攻勢。
両サイドの加地・家永が高い位置に張り出すことで相対する浦和の相馬・平川が
最終ラインに吸収、中盤でのプレッシャーも甘くそのスペースを遠藤・明神が自由に使うことで、
ボランチの山田・鈴木も押し込まれるという、悪循環に陥る浦和の守備陣。
小野とポンテをトップ下に、永井を1トップに配した前線も完全に孤立し、中盤でのこぼれ球も
ほとんどガンバに渡るという展開。
前半だけでも圧倒的に多くのチャンスを作ったガンバの攻撃陣、後半に入っても流れは
変わらず、終始ボールをキープしチャンスを演出。

しかし決めるべきところで決めておかなければ、相手に流れが傾くのはフットボールの常識。
後半42分、交代で入った岡野のクロスを永井が倒れこみながらゴール。
静まっていた浦和サポーター、再び高まった彼らの凱歌。ロスタイム、遠藤の直接FKも
バーの上。試合終了。

ワシントンを欠く前線のボールの収まりの悪さ、トゥーリオを欠く最終ラインの落ち着きの
無さは問題であるものの、それでも最後には帳尻を合わせてしまうところが浦和の強さ。
鈴木啓太が語っていた試合前のコメントがガンバの選手たちには
リアリティをもって響いてるのでは。
一方のガンバ、マグノアウベス・播戸・二川・遠藤を擁する前線や加地・家永の
サイドアタッカー陣をはじめとする攻撃陣の魅力は捨てがたいもの。願わくば更なる勝負強さを。

オシム曰くの「前進する可能性」。正直この試合では数少なかったものの、この一年、
その萌芽が数多く見られることを切に願います。
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# by copamagazine | 2007-01-01 17:25 | 『J』 league

博多の森決戦、「運命の悪戯」としかいいようがない。

久藤が三浦のFKをモロに頭で受けてしまい、ピッチに倒れこむ。そしてほどなくして主審の長いホイッスルが鳴らされ、前半が終了した。

ハーフタイムの間、語弊を恐れずに言うならば、「退屈な試合」だと私は感じていた。立ち上がりこそカウンターから福岡がチャンスを作ったものの最後の部分での精度を欠き、対する神戸も北本がシュートを放った以外にはこれといったチャンスを作ることが出来ない。その後はお互いにリスクを最小限に抑え、最もミスの起こる確率の少ないロングボールを多用する。失点するリスクを考え終始アグレッシブさに欠けた第1戦の試合のような展開になっていた。

遂には、こんなことまで頭に浮かんだ。「こんな試合内容でJ1に残して(上げて)もいいのだろうか?」

18時、試合は延長戦に突入することもなく、90分間でタイムアップを告げた。その瞬間、私はこう思っていた。「こんな素晴らしい試合を見せてくれてありがとう」と。そして、ハーフタイム時に頭に浮かんでしまったことが、あまりにも情けなく、またそんなことを思ってしまった自分自身に腹が立ってしょうがなかった。それぐらい、後半の45分は壮絶なゲームだった。

60分、三浦が左サイドから前線に残っていた北本めがけ、ボールを送る。しかし、ボールは意に反して北本に触れずに福岡のDFに当たる。ボールはこぼれたが、そこには近藤がいた。こぼれ球にダイレクトボレーで合わせると、GK水谷の足に当たりながらもゴールネットに突き刺さった。第1戦と合わせて
150分、ついに神戸のスコアボードから「0」の文字が消えた。

神戸のスコアボードから「0」の文字が消えた、それはすなわち、福岡がまさに文字通りの絶対絶命に陥ったことを意味する。アウェーゴールのルールにより、神戸は同点に追いつかれたとしてもJ1昇格が決まる。つまり、福岡がJ1に残留するためには2点が必要になってくる。こうなってくると、福岡のやることは1つしかない。「攻めて、攻めて、攻める」

福岡の攻撃の起点になっていたのは、古賀だった。高校時代に高校選手権で全国制覇を成し遂げ、横浜マリノス(当時)に入団したものの、出場機会を得られずに地元福岡のチーム・アビスパ福岡へ。そこで、自身最大の武器である精度の高いクロスが育まれた。自分を育ててくれたチームのためにも、絶対に降格したくない──左サイドから幾度となく繰り出されるクロスには、1つ1つにメッセージが込められていた。

だが、その思いとは裏腹に、どうしてもゴールが生まれない。布部が鮮やかなループシュートでゴールネットを揺らすものの、オフサイドによりゴールは認められず、佐伯のヘッドもゴールポストの僅か横を通過していく。奇しくも、布部と佐伯は互いに神戸でのプレー経験を持つ選手だ。ただ、ピッチに立てば相手が古巣であるという考えは一瞬で吹き飛ぶことだろう。とにかく今はチームのために──

チームのために──それは神戸の選手もまた然りだった。目標だったワールドカップ出場の可能性が低くなることを承知の上で、J2に降格した神戸への残留をいち早く表明した三浦の魂が乗り移ったかのように、今シーズン急激な成長を遂げた若手がこの大一番で奮闘する。北本が古賀のクロスに背を向けずに腹でボールを受け止めたかと思えば、GK荻がアレックスの絶妙なFKを横っ飛びで防ぐ。「チームのために、そしてアツさんのために」神戸の選手の想いは1つだった。

しかし、博多の森の大声援を受ける福岡の執念が、この試合を降り出しに戻した。CKから薮田が逸らしたボールに布部が反応し、頭で合わせた。だが、この試合はもう1点が必要な試合だ。喜ぶ間もなくボールを拾い上げ、センターマークにボールをセットし一刻も早い試合再開を促す。

その後一進一退の攻防が続き、迎えたロスタイム、もはや言葉では説明の出来ない壮絶なシーンが生まれる。このシーンに関しては、本当に説明の仕様がない。いや、説明する気すらないのかもしれない。ただ一言、「運命の悪戯」。私はスポーツが言葉を超越した瞬間を目の当たりにした。

結果として福岡最後の攻撃となったFK時、GK水谷までもが攻撃参加していた。余談だが、その前のプレーでは平瀬とホベルトがボールを奪い合い、結局福岡ボールとなったがその中でコーナーフラッグが外れてしまった。しかし、それに目もくれずにすぐに試合を再開した。また遡って81分、朴に替わってガブリエルが投入される際、朴は靴の紐を結びなおし、ゆっくりと、ゆっくりと時間をかけてベンチに退いた。「早く試合を始めたい」という福岡側の心理と「早く試合を終わらせたい」という神戸側の心理。これほどまでに鮮やかなコントラストは、そうはお目にかかれない。

福岡最後の攻撃となったCKは、スコアを動かすことが出来なかった。この瞬間、神戸のJ1昇格と、福岡のJ2降格が決まった。再三に渡る好セーブを見せ、試合終了と同時にピッチに倒れこんだGK荻にガブリエルが覆いかぶさる。すると堰を切ったように、次々に選手が覆いかぶさっていく。カメラが切り替わると、1年でJ1に復帰するという「男の義務」を果たしたキャプテン・三浦が立つ力さえ奪われてしまった福岡の選手1人1人に声をかけていた。昨年同じ体験をした三浦にとって、当人しか分からないであろう「降格」の辛さは痛いほど分かっているのだろう。

そしてもう1つの義務、J1昇格のインタビューを受けている三浦の目には涙が浮かび、声は震えていた。そしてインタビューを終えると、すでにサポーターと喜びを分かち合っている選手達のもとへと走っていった。


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# by copamagazine | 2006-12-10 20:28 | 『J』 league

翼を捥がれた神戸、そして福岡

現在五輪代表監督を務める反町監督は、アルビレックス新潟がJ2だった時代にこのように語っていた。「昇格出来れば今シーズンは満点。出来なかったら0点」

この言葉が如実に物語っているように、ヴィッセル神戸にとってJ1に昇格することは、今シーズンのすべてといっても過言ではない。柳川、田中、丹羽といった若手の有望株が台頭したからといって、今シーズンのヴィッセルは成功した、とは言えないのである。逆に言えば、どんな試合内容であろうが、若手が育たなかろうが、J1に昇格することが出来ればそれは結果として大成功になる。

アビスパ福岡にも同じことが言える。中村という北京世代不動の右サイドバックを輩出し、城後、柳楽といった若手がどれだけ頭角を現そうが、J1に残留しなければ元も子もない。J1からJ2に降格する場合、主力や若手の有望株が引き抜かれるケースが多いので、降格してしまったとしたら何も残らない可能性がある。

そのような特別な背景を持ったチーム同士が、J1・16位のチームとJ2・3位のチームがホーム&アウェー方式で戦う入れ替え戦で合間見える。過去2度に渡って行なわれた入れ替え戦では、一昨年は柏がJ1のプライドを見せ、昨年は甲府がバレーの大爆発によって柏を奈落の底へと突き落とした。

この試合、神戸にとって大きな痛手なのは、チームの大黒柱・三浦淳の出場停止だろう。今シーズンチーム最多得点を挙げ、正確無比なキックで得点を演出してきた三浦の不在はチームにどのような影響を及ぼすのだろうか。一方の福岡も、21歳の若さながら既にチームの中心となっている中村を怪我で欠く。右サイドを幾度となく駆け上がりチャンスメイクする中村の不在はチームに暗い影を落とすのだろうか。

共に主力をそれぞれのチーム事情で欠く中、試合が始まった。三浦を欠く神戸は三浦のポジションに、今シーズンノーゴールという結果に終わってしまった茂木をスタメンで起用し、中村のポジションには1997年から2004年途中まで神戸に在籍していたベテランの吉村を起用した。この吉村もそうだが、両チームの中には少なからぬ因縁を持つ人物が数名いる。薮田、佐伯は神戸でプレーした経験があるし、神戸の松田監督は今シーズン第12節まで福岡の指揮を執っており、福岡の川勝監督は1999年から2002年7月まで神戸で指揮を執っている。ちなみにその時トップチームのコーチを務めていたのが松田監督である。

前半は互いに戦術が徹底していた。神戸は4バックが常に高い守備意識を持ち、坪内、北本の両サイドバックが攻撃参加することはほとんどなかった。自陣で危険を感じたらまずは前線にボールを蹴りだすということを徹底していて、攻撃につながる効果的なビルドアップは見られなかったが、セーフティ・ファーストという観点で考えると一定の成果を見せていた。

後方からの組み立てがないとなってくると、神戸の攻撃方法は2つに限定される。すなわち、セットプレーとカウンターである。前半は、セットプレーから度々チャンスを作っていた。この日スタメンに起用されたガブリエルが立ち上がりに精度の高いFKで北本に合わせると、32分にはFKから直接ゴールを狙う強烈なシュートを放った。

アウェーの福岡にとってこの試合は、難しい戦いとなった。ホームで第2戦を迎える以上、アウェーで無理をしてまで点を取りにいく理由はないが、アウェーゴールは2倍の価値を持つ。川勝監督が就任して以降、得点数の増加に比例して失点数も増加していることから得点を取りに前に人数をかけることは福岡にとって失点という高いリスクを伴うのだ。この試合福岡は、それほど攻撃に人数をかけず、神戸の3トップを抑えることをファースト・プライオリティとし、攻撃はサイドを起点に崩す、この2点を念頭に置きゲームを進めた。

前半はお互いに気合が入りすぎたのか、カードが乱れ飛んだ。特に神戸は前半だけで4枚の警告を受けてしまい、後半に向けて一抹の不安が残った。福岡はセットプレー、カウンター以外ではピンチらしいピンチを見せず、安定した試合運びだった。リーグ終盤に頻繁に現れた神戸の「悪い熱さ」が出てしまった、そんな前半だった。

しかし、後半に入ると神戸の「熱さ」は良い方向へと向かう。朴のノールックでのスルーパスに近藤が抜け出しサイドネットに阻まれる惜しいシュートを放つと、今度はカウンターからガブリエル、朴、近藤と連動性溢れる攻撃を展開し、最後は近藤がゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定。その後も茂木が左サイドを何度も突破し惜しいシュートを放つなど、何度も決定機を迎えるが、どうしてもゴールが奪えない。

後半は守備の時間帯が多かった福岡も、隙を見ては攻撃を仕掛ける。飯尾がドリブル突破からフリーの久藤にラストパスを送るも、久藤がこの試合最大の決定機を決めることが出来ない。さらにアレックスがFKで久藤ボールをズラした所で強烈なシュートを放つが、これも入らない。終盤、運動量が急激に落ちたことで、攻め手が見出せなかった感もあったがディフェンス陣が奮闘し、最後までゴールを割らせることはなかった。

入れ替え戦第1戦は0-0のスコアレスドローという結果に終わった。川勝監督は「ゲームの結果に関して落胆とかは全くない」と語り、松田監督は「最低の結果は得たかなという印象。福岡さんの方は勝って終わりたかったんじゃないかなと思う」と語った。0-0というスコアの捉え方は様々だが、博多の森で迎える第2戦はそうはいかない。試合終了時により数字が多いチームが歓喜の輪を作り、より数字が少ないチームが生き地獄を見る。果たしてどちらが歓喜の輪を作るのか、12月9日、その答えが明らかになる。


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# by copamagazine | 2006-12-10 20:27 | 『J』 league

J1昇格、フリエ劇場part2の幕開け

非常に難しい試合だった。前半途中から降り出した雨によってスリッピーな状態になったピッチコンディションに苦戦し、前半は鳥栖に主導権を握られていた。横浜のチャンスもほとんどがセットプレー絡みであり、流れの中で崩した場面はほとんどなかった。

この試合を前に2位・神戸との勝ち点差は2。得失点差で3位に位置する柏との勝ち点差も2。つまり、横浜が勝利して神戸、柏が引き分け以下に終わると、その時点で横浜のJ1昇格&J2優勝が決まる。この状況下で、平常心でプレーしろ、というのは極めて困難な作業だ。山口が「最初立ち上がりがちょっと固いなとは思った」と語ったのも当然といえば当然だろう。

だが、今シーズンの横浜には試合の中で悪い状況を良い状況に変換することができる。それを可能にするのが、もはや横浜の代名詞にもなった「ハマナチオ」とも言われる堅いディフェンスである。前線からカズ、城が労を惜しまず積極的にボールを追う。それに中盤、最終ラインが連動してディフェンス時に常に数的優位の状況を作り出し、相手の侵入を防ぐ。横浜にとっての「良い状況」というのは「数的優位の状況」と全く同義語なのだ。

その状況を作り出した横浜は、少しずつ流れを引き寄せていく。横浜の形であるサイド攻撃が徐々に機能し始め、流れの中からチャンスが生まれてくる。一方の鳥栖もユン・ジョンファン、新居を中心にゴールを狙い、互いに一進一退の攻防が続く。

横浜は68分、カズに替えてアレモンを投入する。これが、見事に当たった。交代直後に2人を抜き去り惜しいシュートを放つと、迎えた77分、ロングボールに城が頭で落とし、アレモンが懸命に足を伸ばすと、ボールはゆっくりとゴールネットへ吸い込まれていった。昨年京都パープルサンガをJ1昇格&優勝に導いた22歳のストライカーが、今度は横浜FCをJ1昇格&優勝に導こうとしている。

こうなったら横浜の勝ちパターンだ。アレモン1人を前線に残し、残り全員が自陣で守る。山口が体を張ってシュートを防いだかと思えば、全試合に出場している横浜の守護神・菅野がスーパーセーブを見せる。試合はロスタイムに入り、試合終了の時間が刻一刻と近づいてくる。

そして、試合は終わった。今シーズン8回目となるウーノ・ゼロ(1-0)での勝利。接戦をモノにする勝負強さが、極限のプレッシャーの中でも活きた。

それから2時間後、横浜の選手は移動中のバスの中で神戸が引き分け、柏が敗れるという速報を聞く。この瞬間、横浜FCのJ1昇格&優勝が決まった。誰もが歓喜に酔いしれる。ピッチ上であれだけ冷静な山口もカメラに向かって喜びを爆発させる。山口は全日空時代からの生え抜きで、今は無き横浜フリューゲルスを支えた功労者だ。1999年1月1日の横浜フリューゲルス消滅から足掛け8年となる2007年、「フリエ」がついに、J1の舞台に戻ってくる。


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# by copamagazine | 2006-11-30 19:26 | 『J』 league

横浜FCvs徳島ヴォルティス観戦記

スタジアムに到着し、全体を見渡すと、横浜のチームカラーである青色のビブスを着たサポーターの姿が目に付く。そして選手入場時、サポーターが青いメッセージペーパーを掲げると、その青はさらに力強さを増し、スタジアム一体が青色に染められていく。「青で蹴りをつける。」そう銘打った今回の試みは、大成功に終わったようだ。

さらにスタジアムを見渡すと、「今こそ初心に 俺達は挑戦者 さあ行こう失うものは何もない」の横断幕が。横浜駅から三ツ沢球技場に向かうバスからも同じような横断幕が見えるのだが、横浜FCの横断幕のセンスには目を見張るものがある。

試合開始のキックオフが告げられる直前、私達の目に懐かしい光景が蘇る。今シーズン限りでの引退を表明した城とカズがボールに互いの掌を当て、ボールに祈りを捧げたのだ。その瞬間、フランスワールドカップ・最終予選が脳内をフラッシュバックする。思えば、カズはワールドカップのピッチに足を踏み入れる前にメンバーから外され、城はグループリーグ敗退の戦犯として空港で水をかけられた。その屈辱を、J1昇格という形を残すことによって晴らすことが出来るだろうか。いざ、キックオフ──

立ち上がりから試合のペースを握ったのは、大方の予想に反して、アウェーの徳島だった。「攻撃に関しては、かなりスペースがあった」と小山が語ったように、右サイドから起点を作り、そこに玉乃が積極的に絡んでいく。さらに片岡、小林といった選手達もそれに連動して動くことによって連動性に溢れる攻撃を作り出していた。またディフェンス面においても横浜のキーマン・山口に対して小山がマークにつくことでほとんど仕事をさせず、試合の流れを完全に掌握した。

山口を抑えられた横浜は、山口を飛ばして城をターゲットにロングボールを多用するが、なかなか上手く収まらない。上手く収まったとしても後方からの押し上げが少なく、ツートップが前線で孤立してしまう場面が目立った。決定機が全くなかった訳ではなかったがいずれも単発的なものであり、サイドから崩すという横浜本来の形が前半はほとんど見られなかった。

横浜にとっては嫌な流れのまま後半を迎えたが、カズのワンプレーがチームに流れる嫌な流れを払拭する。左サイドでカズがボールを受けると、個人技でディフェンスを振り切り、フリーの城へ。城のシュートはクロスバーを遥かに越えてしまったが、このプレー以降、横浜の動きが活性化されていく。後半12分にカズはベンチに下がってしまうが、ワンプレーで流れを変える能力は今もって健在である。

その後、横浜が試合のペースを握る。8分には城が抜け出し最終的に1対1の状況を迎えるが決めきれず、11分にはチョン・ヨンデがセットプレーからヘディングシュート、そして16分にアレモンがゴールネットを揺らすが、これはオフサイドの判定。19分には城が絶妙なトラップからボレーを放つが、徳島のGK島津の好セーブに阻まれる。この試合最大のチャンスとも言えた20分、カウンターで2対2の状況を作り城からアレモンへスルーパス。アレモンが倒されるがこれはノーファウル。普段冷静な高木監督が珍しくベンチを飛び出すほどの微妙な判定だった。

何とかこの劣勢を打開したい徳島だったが、前半見られた攻撃の連動性がほとんど見られず、前線と中盤の距離が開き出してしまう。それでも要所要所でのプレスはしっかりと効いていて、ディフェンスをサボる選手は決していなかった。

こうなってくると攻める横浜、守る徳島という構図が明確になってくる。実際、徳島は守備時には前線に2人だけを残してそれ以外は皆ディフェンスに奔走した。しかし、横浜は前線に残った2人に対して4人が自陣に残ってしまう場面が見られたように、リスクを冒して点を取る姿勢が足りなかった。

そして、試合はこのまま0-0のスコアレスドローで終了。試合後ガックリと肩を落とす横浜の選手に対して、すべてを出し切った徳島の選手がピッチに倒れこんだり膝に手をついて困憊しきった体を支える姿が印象的だった。

「アウェーにも関わらず、遠いところ応援に駆け付けてくれたサポーターの皆さんには感謝したい」と試合後の会見で開口一番東監督は語った。そして、選手達はサポーターのために首位を走る横浜相手に最後まで走り抜いた。今シーズンは残念ながら最下位が確定してしまったが、来年につながる1戦となった。

試合後、今シーズン限りでの引退を表明した城彰二がサポーターへメッセージを送るためにマイクを握ると、スタジアム全体から鳴り止むことのない「城彰二!」コールが起こった。アウェーの徳島のサポーターからも「城彰二!」コールは起きていた。そして城は「死ぬ気で頑張る。J2で優勝してJ1に上がりたい」と語った。フランスワールドカップで生き地獄を味わった男は、ラスト・ダンスを飾ることが出来るだろうか。残り2試合、J2から目が離せない。


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# by copamagazine | 2006-11-23 21:37 | 『J』 league

ヴィッセル神戸vs横浜FC

キックオフを告げる笛が鳴らされると、城彰二はすぐさま右足を振り抜き、キックオフ・ゴールを狙った。この試合にかける意気込みが、あのプレーに詰まっていた。

僅か1年間の在籍だったがヴィッセル神戸は城にとって古巣のチームである。だが、そこで残した結果は25試合に出場して僅か1ゴールという散々たるものだった。その後、城は横浜FCへ移籍し、現在まで至っている。昇格を争う相手として、そして屈辱を味わった古巣へのリベンジとして、絶対に勝ちたいところだ。

そして城が所属する横浜FC誕生を生んだ今は無き横浜フリューゲルスでプロのキャリアをスタートさせたのが、三浦淳宏である。「J2降格について自分に責任を凄く感じていたし、チームを見捨ててJ1チームに移籍することはこのまま男として絶対にできなかった」と語った彼の男気は、柳川、丹羽、田中ら若手の成長を促し、チームを1年でのJ1復帰へと導こうとしている。

城の想いが形となったのは、35分だった。小野からのクロスにディフェンスに寄せられながらもヘディングで合わせ、アウェーで貴重な先制点を奪う。日韓ワールドカップが開催された翌年にJ1の舞台から去った男が、再びJ1の舞台に立とうとしている。

三浦も負けていない。55分、ゴールに近い位置で得たFKを直接決め、試合を振り出しに戻す。ドイツワールドカップ出場の希望を捨ててまでヴィッセル神戸に残留した男が、1年で昇格という義務を果たそうとしている。

だが横浜FCにはもう1人、J1昇格への強い意志を持った男がいた。80分、途中出場のアレモンが勝ち越しゴールを決める。今年J1に昇格した京都サンガから事実上「リストラ宣告」された男のJ1に対する想いも、また強い。

ホームで柏、横浜に連敗することは避けたい神戸も三浦を中心に同点ゴールを狙う。しかし、攻めども攻めどもゴールが奪えない。ロスタイムのCKではGKの荻までもがゴール前に上がるという必死の攻めを見せたが、試合はこのまま終了した。

この日の城はすべてにおいて格が違っていた。くさびとしてボールを前線でしっかりと収め、カウンターの起点にもなりサイドへ攻撃を幅広く展開する。さらに隙あらばディフェンスラインと裏へと飛び出しゴールを狙う。今期めざましい成長を遂げる若いCBの柳川を完全に子供扱いしていた。試合後「全員が100%出した結果、結果がこっちに転んだ」と語る城の視界に1点の曇りもない。

ホームで昇格を争う柏、横浜に連敗を喫した神戸のキャプテン・三浦は試合後「自分達を信じてやるだけ」と語った。彼の視界は既に次の試合を見据えている。いや、本当に見据えているのはJ1という舞台だろう。そのためには、下を向いている暇などない。そのことは、「実際にもう気持ちは切り替わってる」と語った三浦が1番良く解っている。


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# by copamagazine | 2006-11-20 02:16 | 『J』 league

横浜FCvs東京ヴェルディ1969観戦記

「雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ緑ニハ勝ッテ エンジョイ昇格」スタジアムに着き、ふと目をやるとそんな横断幕が目に飛び込んできた。果たして、昨年のこの時期にそんな横断幕があっただろうか。たった1年という期間で横浜FCは常人の想像を遥かに凌駕する進化を遂げた。

その一方で、「1年で昇格」という目標を達成することが出来なかった東京ヴェルディ1969。Jリーグ創成期、「常勝軍団」と呼ばれ、他を圧倒する華麗なサッカーを展開していたあの頃の面影はもはや無い。

昇格というモチベーションを失ったヴェルディの拠り所は「プライド」と「義務」であろう。プロのサッカー選手としてやすやすと負けるわけにはいかない「プライド」、降りしきる雨の中、三ツ沢まで足を運んできてくれたサポーターに対する「義務」・・それだけが選手も気持ちを突き動かしていた。

J1で3位と優勝を狙える位置にいた川崎フロンターレを退団しJ2東京ヴェルディにやってきたマルクス。JFLの本田技研から日本でのキャリアをスタートさせた異色のフットボーラーは雨でスリッピーな状態になっていたピッチを利用してグラウンダーのボールを蹴り、直接FKを決めた。また攻守に渡り献身的な働きを見せ、チームを牽引した。

ヴェルディユースから明治大学へ進学、そして再びヴェルディへと戻ってきた戸川健太。ユース時代にキャプテンを務めた経験を持つ彼のキャプテンシーは、ヴェルディ最大の不安要素とも言えるディフェンスラインの構築において発揮された。城に入るくさびのボールへの厳しいチェック、そしてより高い位置でボール奪取し、次の攻撃へと繋げる「攻めるディフェンス」、アレモンを何度もオフサイドにしたラインコントロール・・この日のヴェルディの守備は、彼なしでは成り立たなかった。

ヴェルディユースからの生え抜き選手で、チームの副キャプテンを務める平本一樹。久々のスタメンとなったこの試合、彼の動きはキレていた。切れ味鋭いドリブルが怒涛のように横浜FCを襲う。

試合後ラモス監督は「プライドを持って、負けたとしても「よくやったな」という気持ちで皆さん(サポーターやマスコミ)に見てもらいたくて・・・」と語った。皮肉にも、J1昇格を逃したことでヴェルディの中で眠っていた「プライド」が呼び覚まされた恰好となった。

その一方で、試合に敗れた横浜FC。この試合で勝ち点を奪えなかったことは想定外だっただろう。雨により悪化したピッチコンディション、左サイドのキーマン・アウグストの怪我など敗因として様々なファクターが挙げられるが、監督・選手ともに敗戦に伴うプレッシャー、焦りはさほど見られないようだ。高木監督は「大きな何かが圧し掛かって、体が動かないとかプレーが出来ないということはない」と言い切り、選手達は口々に「次へ向けて切り替える」と語った。

菅野、内田といった若い選手達が昇格争いという極限の緊張感の中でも安定したパフォーマンスを見せられるのは、カズ、山口、城といった酸いも甘いも知り尽くし、「勝者のメンタリティー」を備えたベテラン選手の影響、そしてチームが勝利という「結果」を出し続けたことでチームに「自信」が芽生えたことによる影響が大きいだろう。昇格へ向けて、横浜FCに不安は全く見られない。


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# by copamagazine | 2006-11-12 02:14 | 『J』 league

残念なニュース…

COPA的にレコメンな2冊の雑誌が休刊に…。

一つは『スターサッカー』。編集長がロッキンオンジャパンの鹿野淳さんだけあり、音楽やストリートカルチャーまでも含めた従来の雑誌とは違う視点でサッカーを捉えた誌面展開が多く、感心させられる部分も多かっただけに残念…。(ある人には『ライバル誌』みたいなことも言われたけど、規模が全然違うのでおこがましい心持ちでした…)

それと前後して光文社発行の『VS』も休刊に…。NumberやSportivaとは違う切り口のコンテンツ、中でも写真のチョイスが優れていただけにこちらも残念です。
写真家の森山大道氏が、スポーツの聖地を撮影するという企画の中で写された国立競技場の写真は荘厳な雰囲気が前面に押し出されていて、えもいわれぬ迫力があったことが印象に残ってます。
"ドーハの道はドイツに通ず"など、保存しておくべき名特集もあったと思うだけにさびしい限り。

いずれにせよ、"廃刊"ではなく、"休刊"。
そこに一縷の望みを持って、また違った形であれ、目に出来ることを祈ってます!!
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# by copamagazine | 2006-11-08 01:04 | A magazine editor

大学サッカーにも注目!

ナビスコカップの決勝戦盛り上げに向けたJR総武線ジャックも話題になってましたが、
同じくJR総武線にて今度は関東大学サッカーリーグ戦の告知ポスターを発見!
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古くは井原・中山、最近では千葉の巻・羽生、FC東京の徳永など、日本代表にも選出される逸材を輩出している大学サッカー界。
決して派手ではないし、一見遠回りに思える大学サッカーですが、フィジカルの強化や高校サッカーとは違った経験値を積む事が出来るという点で再び注目されている存在なのでは?
未来の日本代表を発掘しに、ぜひスタジアムへ!

関東大学サッカー連盟ホープページはコチラ
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# by copamagazine | 2006-11-06 00:25 | etc.Football

COPA掲載情報!

久々の更新です!!

さて、つい最近発売された"フリーペーパーグラフィックス"なる本に何と!COPAが2ページ紹介されてます!
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この本、紹介文によると…

『手軽な情報ツール・新しい広告媒体として注目される今話題のフリーペーパー。専門誌並みに詳しい内容のものから、ファッションやカルチャーなど市販雑誌に負けない充実した内容のも
のまで多種多様です。本書ではデザイン性の高い、優れたフリーペーパーを厳選し、
総合情報・地域情報・専門情報の3つに分類して紹介しています。巻末には各誌の年間“特集タイトル”を掲載。この1冊でフリーペーパーの“今”がわかります。。』

とのこと。

"デザイン性の高い、優れたフリーペーパー"って言われると何だか照れますな。

恐らくはデザイン事務所や制作・編集プロダクションの方々が読む業務用の本だけあって、
重さもずっしり、定価も14,000円という代物。

良かったら1冊買ってみて下さいとは言えませんが、ちょっと大きめの本屋に行けば置いているはずなので良かったらチェックしてみて下さい!
他にも優れたフリーペーパーが満載です!
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↑COPA掲載ページはこんな感じです↑
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# by copamagazine | 2006-10-24 02:13 | A magazine editor

三浦淳宏~「男」は義務を果たせるか。~

「J2降格について自分に責任を凄く感じていたし、チームを見捨ててJ1チームに移籍することはこのまま男として絶対にできなかった」

これが、ワールドカップ出場を狙えるだけの実力を持ちながら、J2降格が決まっているヴィッセル神戸に残留した理由について聞かれた時の彼の答えだ。

思えば、彼のサッカー人生には常に何らかのターニングポイントが存在した。横浜フリューゲルスの合併・消滅、東京ヴェルディ1969時代後半における代表に選出されながらもクラブで出場機会に恵まれないジレンマ、そしてヴィッセル神戸でのJ2降格・・・

その中でも、ヴィッセル神戸のJ2降格はクラブにとって、そして何より三浦自身にとってショッキングな出来事と言えるだろう。なぜなら、ワールドカップはその翌年に迫っていたからだ。

「J2のクラブに在籍していると代表に召集されない」これは、ある種暗黙の了解のようなものだ。実際、ジーコ監督時の日本代表でJ2から招集された選手はサンフレッチェ広島のGK下田ただ1人である。三浦自身はJ2からの代表入りを目指していたが、現実的に見てそれは厳しいものだった。

三浦は横浜F・マリノスに加入した1999年に代表に初選出されると、その後も代表に定着。東京ヴェルディに移籍し、日本代表がトルシエ体制からジーコ体制になった後もコンスタントに召集され続けた。当時左サイドバックでの守備を不安視されていた三都主に替わって出場することも多く、また複数のポジションをこなせることから貴重なバックアッパーとして重宝されていた。

そして控えという立場でも決して腐らずに練習に取り組む姿はチームメイトからの尊敬・信頼を集め、アジア最終予選アウェーでのバーレーン戦前にレギュラー組とサブ組の間で衝突が起こった時も、「試合に出たい。だからこそ出てる人間には、しっかりやってほしい。おれはW杯に行きたい。だからこのチームのためにできることをやろうって心から思っている。もっと必死にやろうよ」と自身の想いを打ち明けチームの雰囲気を変えたように、チームの精神的支柱としての役割も担った。

そして日本代表はアウェーでバーレーンに勝利し、その後北朝鮮に勝利したことでワールドカップ出場を決めた。三浦が目標であるワールドカップ出場がついに手に届くところまで来た。

しかし、ワールドカップ出場を決めた2005年に、所属クラブのJ2降格というまさに「天国から地獄」を味わった。三浦にはJ1のクラブに移籍するという選択もあったはずだ。彼ほどの選手をJ1のクラブが放っておく訳もなく、三浦の故郷・大分にある大分トリニータへの移籍の噂も挙がっていた。

それでも、三浦はヴィッセル神戸に残留することを決めた。チームキャプテンとしての責任、そして「男」としての責任が三浦をヴィッセル神戸に引き留めた。

そしてJ2で迎えた今シーズン、横浜FC、柏レイソルとともに激しい昇格争いを繰り広げている中で、キャプテンとしてチームを鼓舞し続けている。世界でも限られた選手しか蹴ることのできない「無回転シュート」の精度も健在で、特に先日の鳥栖戦でのゴールは早くも語り草となっている。「男として」ヴィッセル神戸に残った三浦淳宏。そんな彼の雄姿をJ1で見ることができる日は、そう遠くはないはずだ。

三浦がJ2で戦っているさなかに行なわれた2006年ドイツワールドカップ、日本代表はグループリーグで早々と敗退した。その中の敗因として、レギュラー組とサブ組の確執、選手の孤立などが囁かれた。これを聞いた時に真っ先に浮かんだことは「このメンバーの中に三浦がいれば・・・」ということだった。


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# by copamagazine | 2006-10-10 01:58 | 『J』 league

播戸竜二~「まだまだ」があるから、「今」がある。~

「日本人にはハングリー精神が足りない」

日本人がこう言われ続けて何年経過したことだろうか。ハングリーとは「空腹」の状態を指すが、飽食の国・ニッポンでは餓死など滅多にないし、「ハングリー精神」とはなんぞやと言われても実感が湧かないだろう。ただ、この選手のプレーを見ていると「ハングリー精神」が何たるものかというものが見えてくるような気がする。

常にゴールを見据えるギラギラとした眼差し。相手DFを翻弄する圧倒的な体のキレ。「こんなんじゃアカン」「まだまだ」「休んだら終わり」試合後のインタビューで発せられる言葉からも分かるように一寸の心の隙も感じさせない心。今の彼には「心・技・体」が何一つ欠けることなく備わっている。

今シーズンの道のりは決して平坦なものではなかった。大黒将志、アラウージョの両エースが抜けた今シーズン、J2降格の憂き目に遭ったヴィッセル神戸から古巣・ガンバ大阪に迎えられた播戸は、大分トリニータから移籍してきたマグノ・アウベスと共に退団した両者の穴埋めを果たす役割を任された。

その期待に応えたのは、マグノ・アウベスだった。フィットするまでに時間を要するかと思われたが開幕からゴールを量産し、セレッソ大阪との大阪ダービーではハットトリックを達成するなど、穴埋めと呼ぶには失礼な活躍を見せた。

その一方で、播戸はスタメン出場すら厳しく、途中出場の日々が続いた。準優勝を果たした1999年ワールドユースに選出され、2004年には17点を挙げた播戸にとって、それは屈辱だった。

だが、播戸は挫けなかった。そしてワールドカップによる中断明け後のJリーグで、彼の試合とゴールに対する「飢え」は、ついに解放された。12試合で、12ゴール。いままでの鬱憤を晴らすかのような活躍ぶりに、周囲は色めき立ち、代表入りを推す声も聞かれ始めている。

しかし、今の播戸にそんな余裕はない。「オシム監督より、西野監督にアピールしないと」と、保障されているとは限らない自分のポジションに対する危機感を持ち続けている。それも、ベンチスタートの多かった序盤の経験から来るものだろう。

その滾ることのない「ハングリー精神」がある限り、播戸の口から「まだまだ」という言葉が聞けなくなる日が訪れることはないだろう。例え、得点王に輝いたとしても、日本代表に選出されたとしても。


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# by copamagazine | 2006-10-03 00:53 | 『J』 league

U-17日本代表vsU-17北朝鮮~自分達のスタイルを貫いた日本~

この試合、前半は北朝鮮の圧倒的なフィジカル、スタミナに対処できず、あっさりと2点を失った。北朝鮮は戦術的には前線のアンに当てるだけのシンプルなもので、つなぎとは無縁のサッカーだったが、とにかくフィジカルが日本の選手に比べて2回り程違うので、それでもなんとかなってしまっていた。

一方、日本は攻撃しようにも北朝鮮の選手のボールへの寄せが早く、そして厳しいものだったので、チームのコンセプトである「人もボールも動くサッカー」が全く出来ていなかった。それでも、2点目を取られて以降はボールが繋がるようになり、北朝鮮を翻弄する場面が度々見られた。

そして後半、日本が反撃を開始した。

反撃ののろしを上げたのは、参加している中で唯一のプロ選手、セレッソ大阪の柿谷だった。バイタルエリアの左あたりでボールを受けると、絶妙なボールコントロールで相手を抜き去り、最後は右足のアウトに掛けてゴール右へと突き刺した。ため息が出る程の、スーパーゴールだった。

後半も半ばに差し掛かり、運動量が急激に落ちた北朝鮮に対して、日本は「人もボールも動くサッカー」を存分に発揮し、大塚、端戸、水沼、山田、岡本らが我先にと言わんばかりに積極的にゴール前へと飛び出していった。そして柿谷からのスルーパスを受けた端戸が貴重な同点ゴールを挙げ、とうとう試合を振り出しに戻した。

こうなってくると北朝鮮も守ってばかりはいられない。運動量が低下したとはいえフィジカルの強さ、個の能力が落ちることはなく、終盤にはカウンターからあわやのシーンを作り出した。

試合はこのまま延長戦へと突入したが、この試合日本の運動量が急激に低下することはなかった。特に水沼のスタミナは驚異的で、決してサボることなく攻守において献身的な働きをしていた。

そして延長戦後半、東京Vユースの河野が投入された。そして、それが試合の分かれ目となった。

小柄ながらもキレのある動きで北朝鮮を翻弄し、前線のありとあらゆるポジションに顔を出していた。北朝鮮は河野の動きに全くついていくことが出来なかった。

そしてゴール前で水沼とのワンツーで抜け出し、シュート。見事に決勝ゴールを挙げた。そしてその後もカウンターからまたしても河野が左足アウトサイドで流し込み、勝負あり。日本が優勝の栄冠を勝ち取った。

中学から高校をまたぐこの世代の強化は日本サッカーにとっての永遠の課題と言われていたが、今回優勝と言う最高の結果を残せたことは大きな収穫と言えるだろう。しかも、決して個の力に依存することなくチームとしてしっかりとした「スタイル」を持ち、それを貫いた上での優勝というのは今後この世代が世界で戦っていく上で、大きな自信となったことだろう。


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# by copamagazine | 2006-09-20 09:55 | NIPPON!

FWから華麗なる転身を遂げた選手達

野球界においては、2000本安打を達成した横浜ベイスターズの石井琢朗のように、プロ入り後に投手から野手へ転向し、その類稀な才能を発揮する場合がある。同様に、サッカーにおいてもそのようなケースは多々起こる。

その中でも1番多いのが、FWからの転向である。

具体的な例を挙げてみると、「アジアの壁」と呼ばれた井原正巳は高校まではFWだった。ドイツワールドカップに出場したジュビロ磐田の福西崇史も同様で、ジェフ千葉の山岸智はJユースカップで得点王になったほどの実績をFWで残しており、大分トリニータでルーキーながら右サイドを務める高橋大輔もFWからの転向組である。

では、「元FW」の選手の持つメリットとは一体何だろうか?

一番には、やはり攻撃力が挙げられる。井原はリベロとして攻撃参加も積極的に行なっていたし、福西のセットプレーでの得点能力は日本代表においても大きな武器となった。山岸、高橋はサイドというポジションながら積極的にゴール前に顔を出し、前者は5点、後者は3点を現時点で獲っている。

そして意外なことかもしれないが、FW上がりの選手に懸念されるであろうディフェンス能力はそこまで低いものではない。井原については説明をするまでもないし、福西は主にディフェンス面での働きを求められていたように、1対1での強さ、鋭い読みを持っている。FWにも守備が求められる現代サッカーにおいては1対1においてはあまりポジション間でのディフェンス能力の差は無いのかもしれない。

では、FW上がりの選手にデメリットが無いのかと言われればそうではない。

本職でやっていた選手との大きな差は「状況判断能力」と「ポジショニング」だろう。どれだけ攻撃に魅力があって守備もそれなりにこなせるからといってもそのポジションにおける「状況判断能力」と「ポジショニング」は、やはり本職の選手に比べて劣る、と言わざるを得ない。例えばCBの選手ならラインコントロール、ボランチの選手ならカバーリング、サイドの選手ならオーバーラップのタイミング、といった部分である。

ただ、こういった部分は経験と共に徐々に改善されていくものである。1番良くないのは、そのポジションに求められることに対してあまりに忠実になり過ぎて、自分にしかない長所──攻撃の意識とゴール前での得点感覚を失ってしまうことである。

現代サッカーにおいて、攻撃しかできない、守備しかできないという選手に対する需要は決して多くはない。FW転向組に限らず今後サッカー界で生き残っていく選手には「スペシャリスト」以上に「ゼネラリスト」が多くなるのではないだろうか、と思う。


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# by copamagazine | 2006-09-14 15:42 | 『J』 league

横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ~盟主、交代。~

この試合、前半25分までは完全な横浜ペースだった。中澤、松田、栗原で構成されるJリーグ屈指の3バックに加え、ボランチに守備に定評のある那須、河合を配したことで中盤と最終ラインをコンパクトにし、川崎のキーマンである中村、ジュニーニョにほとんど前を向かせなかった。攻撃も2列目に運動量のある選手を起用したことで連動性が生まれ、両サイドのドゥトラ、田中も積極的に仕掛けていくことで攻撃にいいアクセントをつけていた。

川崎にとっては非常に嫌な流れだったが、この流れを引き寄せたのは中村の1つのプレーだった。GKへ返されたバックパスを中村が追いかけ、GK榎本のミスを誘い、マイボールにする。そしてすぐに送られたスローインをゴール付近で受け、すかさず中へと折り返した。フィニッシュまでには至らなかったが、中村のこのプレーから明らかに試合の流れが川崎へと傾いた。

そして後半、マギヌンの蹴ったCKをファーサイドにいたマルコンが決め、川崎が先制した。この得点には伏線があり、前半川崎のCKはGKから離れた位置で箕輪に合わせたり、ニアに蹴ったりと様々な工夫を凝らしていた。これはサイドからクロスを上げる時も同様で、マルコン、森がただ単純にクロスを上げるのではなく、積極的に中へと切り込む場面が度々見られた。それによってスペースが生まれ、中村、谷口らが前線へ飛び出したりサイドに流れたりと自由に動けるようになった。

先に点を取られたことによって横浜は前ががりにならざるを得なかった訳だが、こうなれば川崎の十八番であるカウンターが発動しやすい。森からのパスを受けた我那覇がスルーし、それを受けたジュニーニョがゴールへ向けて一気に加速、GKとの1対1を落ち着いて決め2-0とし、この時点はほぼ勝負はあった。

その後横浜が河合のヘッドで1点を返すが、それまで。ダービーマッチを制したのは、川崎だった。

この試合、特に我那覇のオフ・ザ・ボールの動きの良さ、安定したポストプレイが目に付いた。前線の我那覇で確実にボールが収まることで、川崎の選手が前半途中から次々に前線に飛び出していけるようになっていた。横浜の久保がボールをなかなか収めることができなかったのとは対照的だった。

しかし、この試合、いや今シーズンを通じての両チームの大きな差は、試合の中での修正能力だろう。先述したように、川崎は中村のプレーから流れを引き寄せた。あの場面でボランチの中村がいわゆる「リスクを犯して」前へ出て行ったことで、チームに勢いを与え、それまで横浜に制圧されていた中盤が逆に横浜を制圧し始めた。それとは対照的に横浜はあのプレー以降、裏への飛び出しを警戒するあまり中盤と最終ラインとの間隔が広がってしまい、連動したプレスをかけることができなかった。そして、最後までそれを修正することができなかった。

Jリーグ創成期からJリーグを牽引し、井原、川口、松田、中村など日本代表選手を数多く輩出。2003~2004シーズンには抜群の試合巧者ぶりを見せつけ、Jリーグ連覇を果たしたが、今シーズンは監督交代などもあり10位と苦しんでいる横浜F・マリノス。

一方、2000年に念願のJ1昇格を果たしたが、1年でJ2に逆戻り。しかし2005年にJ1に再昇格を果たすと、年間順位8位と健闘。そして迎えた今シーズン、現時点で2位と優勝争いを繰り広げている川崎フロンターレ。

今回日産スタジアムで行なわれたダービー2戦目は、神奈川の盟主交代を印象付ける試合となった。


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# by copamagazine | 2006-09-10 17:06 | 『J』 league

我那覇和樹~沖縄発、代表行き~

我那覇和樹が日本代表に召集されたと聞いた時、「Jリーグで点を取っているし代表に呼ばれるのも当然かな」と思ったが、それと同時に「正直代表では厳しいかな・・」とも思った。

確かに今シーズンの我那覇の活躍ぶりには目を見張るものがある。開幕戦でいきなりハットトリックをかましたかと思えば、次節でも2得点を挙げて開幕戦のハットトリックがまぐれではないことを証明して見せ、現在に至るまでに2桁の10得点を挙げている。また、持ち前のポストプレイにもさらに磨きがかかり、第20節の大宮戦で3アシストを記録したように、ただくさびになるだけでなく、トータルバランスに優れた万能型FWとして活躍の幅を広げている。

しかし、チーム内で完全にエースとしての座を確立しているか、と聞かれれば現時点での答えは「ノー」だと思う。やはりチームにおけるエースはあくまでジュニーニョだからだ。もちろん、選手の試合における最大の目標は「勝つ」ということであり、前線でポスト役として機能する我那覇がチームの為に払っている犠牲、リーグトップの53点を挙げているチームに対する貢献度は計り知れないものがある。しかし、それを加味してもジュニーニョと我那覇の出場時間はジュニーニョが1689分、我那覇は1312分と、試合数に換算すると実に4試合分もの開きがある(両者共に19試合に出場している)。

それと、好不調の波が大きいこともエースとしての座を確立できないマイナス要因の1つだろう。特に前半戦は、早い時間帯で替えられることが多く、黒津、チョン・テセの台頭によってレギュラーの座すら危うい時期もあった。しかし、代表に選出されて以降プレーに安定感が出てきており、試合中に「消える」場面が少なくなったことで、関塚監督の信頼を取り戻してきている。

今後彼が今よりさらに高いステージへと到達するためには、いい意味でのセルフィッシュさを出していく必要があると思う。シュート本数が300本を越えるチームの中で29本というシュート数には物足りなさを感じる。もちろんただやみくもにシュートを撃てば良いという訳ではないが、ペナルティエリア外からのゴールがほとんどないという事実は、相手からしてみればペナルティエリア内だけ注意していれば良い、ということになる。

おそらく、現在のオシムの中での我那覇の評価はあくまで巻に何かがあった時におけるセカンドチョイスだろう。それを覆すという意味でも、今回のイエメン戦のロスタイムでの決勝ゴールは大きなものだった。これを機に、まずは川崎フロンターレで不動の地位を手にし、日本代表でも不動の地位を手にしていってもらいたいものだ。


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# by copamagazine | 2006-09-10 01:27 | 『J』 league

松橋章太~覚醒の時を迎えたスピードキング~

大分トリニータの調子が良い。

マグノ・アウベス、吉田孝行といった主力選手を引き抜かれ、少なからぬ戦力ダウンを強いられたが、9月6日現在で6位という好位置につけ、虎視眈々と上位を窺っている。

そしてその好調なチームの中で8得点とチーム最多得点を挙げているのが、松橋章太だ。

セレッソ大阪の大久保と国見高校時代にツートップを組み、高校時代から名の知られていた存在だった。しかし、プロ入り後は高校時代とは比較にならない当たりの激しさに戸惑い、持ち前のスピードを発揮することができず、なかなか出場機会を得ることができなかった。

そして迎えた2006年、ついに松橋の中で眠っていた才能が目を覚ました。

シーズン当初こそレギュラーの座は万全とは言えなかったが、シーズンが進み着実に結果を残すに連れて、自然とレギュラーの座を手にしていった。そして今では大分最大の武器であるカウンターの際には欠かせないピースとなった。

彼のプレーの最大の武器は、なんといっても100mを10秒台で走ると言われるそのスピードである。ただ走ることが速い選手ならいくらでもいるが、彼は「初速」が抜けて速い。先日の浦和レッズ戦でも堀之内を一瞬にして置き去りにし、日本代表でスピードに定評のある坪井とのマッチアップでも全く引けを取らなかった。

今後に向けて課題があるとすれば、彼の得点パターンの多くはカウンターによるものなので、攻撃のバリエーションを増やすことだろうか。特に、シュートレンジを広げ、もっと積極的にシュートを撃つということを意識してもらいたい。今の大分はまだ「チャレンジャー」的要素の強いチームなので、相手が引いて守るということはほとんどないが、引いて守られて彼の最も得意な形のカウンターが効かない時に遠目の距離からゴールを狙えるようになれば、相手にとってこれほど厄介な存在はいないだろう。

現在日本代表は中東に遠征しているが、松橋はどうやらオシムの予備登録メンバーにリストアップされていたようだ。今後松橋がさらにゴール数を伸ばしていき、プレーの幅を広げられるようになれば、大分トリニータの青色とは違った青色のユニフォームを着てピッチに立っていることだろう。

                                                 
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# by copamagazine | 2006-09-06 20:28 | 『J』 league

日本対サウジアラビア~敗戦から学んだこと~

「ラインをもっと上げろ!」「サイドから数的優位を作れ!」「残りの枚数ちゃんと確認しとけ!」

これほどまでに日本がこの試合で何をしたかったのか、そして何が足りなかったかということがはっきりと理解できた試合はかつてなかったのではないだろうか。見ている側にとっても勉強になるような試合だった。

しかし、試合終了間際になっても指示が飛び続けていたこと、そこに日本の問題が見え隠れしている。

この試合、日本は前半から明らかにリズムが狂っていた。イエメン戦でオシムに「各駅停車」と揶揄された後方でのあまり意味をもたないパス回しは相変わらずであり、GKへのバックパスの多さも目立った。そうなってくると、当然攻撃にスピード感は生まれない。

さらに、ボランチがあまり攻撃参加することがなく、遠藤、三都主との距離が空いてしまうため、ボールに触れることでリズムを作る遠藤がボールをもらいに行くことで前線との距離が空いてしまったために、前線の巻、田中達へのサポートがなく、2人が孤立してしまう場面が目立った。

ディフェンスに関しては浦和レッズのトリオの連携こそ良いものの、阿部がサウジアラビアの前線の枚数に応じてCB、DFとポジションを変える際での連携が上手くいかず、度々ヒヤッとするシーンを作られてしまっていた。

後半に入り阿部をCBに固定し両サイドを上げることでサイドで数的優位を作ろうとしたものの、右サイドの加地が良い形を何度か見せた程度で、左サイドからの良い形は無いに等しかった。そして結局サウジアラビアに一瞬の隙を突かれて失点し、オシム就任後初の黒星を喫した。

この試合で浮き彫りになったキーワード、それは「考える」ということだろう。

オシムが試合後の会見で言っていたように「走る」という部分に関してはサウジアラビアに勝っていた。Jリーグの過密日程、時差ボケなどネガティブな要素を加味すればこの部分はむしろもっと評価していいものだと思う。

さて、問題は「考える」ということだ。

まずはっきりさせておきたいのは、「考える」ということ、これは大枠で見るととジーコが言っていたこととなんら変わりの無いことだ(意味合いは多少異なるだろうが)。それに加えてより人が動き、ボールが動く、これがオシムの標榜するサッカーだろう。

そしてオシムが苦言を呈した「考える」ということ、確かにこの試合に限れば問題有りだが、今の段階では言うほど深刻な事態ではない、と私は思う。「走る」ことは実行できていたが、「走る」という行為にオシムの言う「考える」という行為がまだリンクしていなかった、それだけのことであろう。まだジーコ監督時代の「考える」という名残があった、ということだ。実際、この試合での日本の流れの中での良い形はおよそ3回ほどあったが、その形はジェフ千葉が見せるような2列目、3列目からどんどん選手が飛び出していくような攻撃ではなく、ダイレクトで細かくショートパスをつなぐ、というジーコ監督時代の攻撃だった。

しかし、これは決してネガティブなことではないと思う。この2つの攻撃パターンを融合することができれば、より高いレベルへと到達する可能性が生まれるからだ。

「敗戦から学ぶことが多くある」とオシムは言った。確かに今回の敗戦で学んだことは多かった。まだ3戦しかしていない段階でオシムの人選、采配に疑問を呈するのは早計だろう。長い目で代表の今後を見つつ、現状の問題点を提起し、解決する。それが我々にとってもオシムにとっても良いことなのではないだろうか。


                                                 <編集タハラ>
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# by copamagazine | 2006-09-05 02:43 | NIPPON!

メンバー発表&対ドイツ戦

AFCアジアカップ2007予選のため、中東に遠征する
日本代表のメンバーが決定しました。
【JFAホームページ】

Jリーグでは卓越したパスセンスを見せていたものの、ジーコ時代には候補にすら
挙がらなかった二川、知名度もほとんど無い伊波野・梅崎(背番号70番台!)など、
監督の考え方でかくも人選が変わるのか、と改めて驚き。
いずれにせよ、公式戦、しかも相手はサウジアラビア。結果にこだわった勝負を
見せてくれることを願います。

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日本VSドイツ 0-3で初戦を落とす。【日本ハンディキャップサッカー連盟】

『もうひとつのワールドカップ』とよばれる知的障害者ワールドカップ。
日本代表の初戦、対ドイツ戦は残念ながら0-3での敗戦。
次の試合は4日のロシア戦。巻き返しを期待!!
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# by copamagazine | 2006-09-01 01:47 | NIPPON!